ある方から、自筆で遺言書(自筆証書遺言)を書いたので、見て欲しいと言われました。

 封筒から出された遺言書を読みながら、自筆証書遺言の要件を考えながら、順番にチエックしていきました。

 ご本人が言われるには、「専門書で勉強しながら、今までに何度も書き直しているので、自信がある」とのことです。

 ...ところが、チエックが最後の方になったとき、遺言書の日付が入っていないことに気づきました。

 「ここに、日付が入っていないと無効なんですが?」と言うと、「そんな事は解っている、間違って有効にならないように、日付をわざと入れていない」と、言われました。

 私が「何故、そうしてるんですか?」と尋ねると、「この遺言書は大切なものだから、毎日持ち歩いている。落としたりしたら、困るじゃないか!」

 「万が一のことが起こったときに、日付を入れれば良いんだ」...そうです。

 人ぞれぞれで、色々な考え方があるものだと関心しましたが、もし万が一の事があったときに、だれがその「日付」を入れるのだろうと?、遺言書を書いた日に、ご自身でちゃんと日付を入れておいて欲しいと思います。

[てるてる行政書士事務所]