行政書士会の研修会などに行き、特定の業務の研修を受けると、研修内容もそうですが、一番に気になるのは、同業者がその業務を幾らでやっているかってことです。

 お茶でも飲みながら、気のあった仲間同士で情報交換をして、この仕事なら、だいたい幾らぐらいだろうっていう、相場を言い合ったりします。

 ところが、相続手続きの相場ってのが難しくて、幅が大きいというか、人それぞれ的なところがあります。

 関係者の数、難易度、かかる時間など、それこそオーダーメードなので、報酬の相場が掴みにくい感じがしています。

 私の場合は、在る程度の定型的なとき、例えば、相続人が妻・と子供2人、マンションが一部屋だけの場合だとかで税控除の範囲内、配偶者が相続することで争いがない時などですと、報酬額だけで数百万円なんてことは、殆どないというか、普通は無いです。

 不動産の名義変更だけでしたら、相続関係説明図、遺産分割協議書を作成するだけってことでしたら、それぞれの単価に、取得書類の単価を掛け、それに実費等を加算した金額ですから、行政書士報酬が数万円~、司法書士報酬が数万円~、登録免許税が数万円~数十万円って感じになります。

 もちろん、財産価格が高額であれば、それなりに高額になります。

 一方、行政書士として、一番に報酬を頂けるのは、書類作成もそうですが、そこまで行く過程の日当(相談の場合は、2時間以内で0.5~2万円程度、実費別)ではないかと、最近は感じています。

 たとえば、相続財産整理で、相続人調査から不動産・銀行口座・電話の名義変更、公共料金の引き落とし口座の手続き、ご要望により公の機関でわかる範囲内の債務調査のお手伝いなども行いますが、その様な場合は、数万円単位の報酬でお受けするのはチト無理で、やはり十万円単位の報酬になります。

 ここ最近は、相談のみの場合でも報酬を頂けるようになってきましたが、「料金を取られた」でなく、「これくらいは払っても、仕方がないだろう」って感じてくだされば、私的には満足って感じです。
 
[てるてる行政書士事務所]