最近の相続関係の仕事では、ご主人が死亡され、残された奥様が相続手続きをされる場合が多い...というか、ほとんどこのパターンです。

 一般に、相続のご相談で一番多いのは、「自分は、いくら貰えるのか?」というかで、その次が「借金は?」「必要な手続きは?」という事の様です。

 でも、私が相続手続きをする場合に一番気にしている点は、残された遺族が生活していけるかどうか!です。

 高齢化に伴い、残される遺族、この場合”妻”も当然に高齢化しています。

 メインの収入である年金も、相当減額されますので、少しぐらいの資産があっても、食いつぶしの毎日になることが多いと、思われるからです。

 更に、精神的に相当なダメージを受けている場合もあり、相続人間で揉め事がないからといっても、簡単に相続手続きが進むとは限りません。

 そんな簡単な話しではないのです。

 前職の時は、相続登記だけをすれば良かったので、「揉め事が無いのに、なんでこんなにも時間が掛かるのだろう」と、感じたこともありました。

 行政書士になり、ご遺族の方と一緒に、それこそ葬儀終了直後、区役所の葬祭費の請求から、司法書士から出来上がってきた登記済証(権利証)をお届けをするまでの数ヶ月間、長期間のお手伝いをする様になり、お恥ずかしながら随分と知らないことが多かったなぁ~と、今更に感じています。

 ...私自身の注意点でもありますが、どうも手続きの表面づらを知っている人は、手続きが前のめりになる、というか、手続き中心の考えをしてしまう傾向がある様に感じます。

 ご遺族の気持ちと、手続きの動きのバランスみたいなのが重要なのですが、この辺りは場数を踏まないと解らないですね。

[てるてる行政書士事務所]